今朝?書いた文献検索の効率的な方法 ~共通言語だけでは不十分の記事の続きで、PECO(S)検索についてです。まずPECO(S)とはご周知のとおり

Patients    研究対象集団 “誰に”
Exposure   要因 “◯◯がある群”
Comparison 対照 “◯◯がない群“
Outcome   アウトカム
Study design 

です(介入研究の場合はE→I: Intervention)。PECO(S)検索とは何をするかというと、

①調べたい疑問をPECO(S)にする
②各要素ごとにORでつないで膨らませる
③必要な要素を目的に応じてANDでつないで網羅する

検索です。例を挙げて各作業を説明します。椎体形成術後の再骨折の予防にテリパラチドが有効かどうかを調べるにあたり、既報がないかを検索したい場合はどうでしょうか。

まず①です。PICO(S)は

P 椎体形成術を受けた患者
I  術後にテリパラチド投与
C Iなし
O 再骨折
S とくに問わない

になりますよね。続いて②です。具体的には“共通言語 OR 派生語 OR 気になる単語 OR、、”のグループ各要素ごとに作っていきます。最初のPは“椎体形成術を受けた患者”ですので、“椎体形成術”を表すPグループを作ります。

まずLSDに“椎体形成術”を入れてPubMedに飛ぶと(MeSHタームの探し方 ~LIFE SCIENCE DICTIONARYの利用参照)、“vertebroplasty”と出ます。これをMeSH検索すると(MeSHターム知っていますか?参照)、“vertebroplasty”は2008年に登録されたMeSHタームであることがわかります。Entryタームはありません。

また“kyphoplasty”が下位言語として2011年にMeSH登録されていることもわかります。こちらは“Balloon Vertebroplasty”と“Vertebroplasty, Balloon”がEntryタームです。ただこちらはvertebroplastyで検索すれば引っかかりますね。

あと気になる単語としては“bone cement injection”や“vertebral body reconstruction”などはどうでしょうか。“perforation”や“intervertebral stent”なども関係するかもしれませんね。試しに文献を引いてみて単語を探してみたり、スペルミスを見越してわざとスペルミスした単語を入れるのも感度を上げるためにはありです。

これらをORで繋ぎます。PubMedならAdvanced検索に進んで、例えば以下のように繋ぎます。

Pグループ作り

これでPグループの完成です。ここから一発検索しておくと検索履歴がAdvanced検索に残ります。ちなみにvertebroplastyで検索したら3552件のヒットでしたが、このPグループで検索したら64205件に膨らみました(perforationじゃなくてvertebral body perforationの方が特異的だったかも)。ORは増やすほど感度が上がりヒット数が増えます。

このように各要素についてグループを作っていきます。Iグループは“テリパラチド”からLSD検索、MeSH検索して作っていく。Cグループは“プラセボ”でしょうか。Oグループは“再骨折”とか“隣接椎体骨折”でしょうね。

そしてようやく③になり、各要素をANDで繋ぎます。P AND I AND C AND Oでやってみたり、Cを抜いてP AND I AND Oでやってみたり。ANDは増やすほど特異度が上がって絞り込まれますので、絞り過ぎたら要素を減らします。妥当性が高いRCTだけみたければSで“ランダム化比較試験”のグループを作ってANDでつなぎます(PubMedの場合は少々感度は下がりますがフイルターを使う方が楽かも)。とくにレビューをする場合は感度を上げるためにP AND I AND Sで検索することが原則です。

もう大分へばったのでこの辺にしておきますが、あともうひとつ大切なことは“検索式の保存”です。折角つくった各要素は保存できて、またすぐ使えるようにできるのです。こちらはまた次の機会に、、

宿題やんなきゃ汗