先日「英語論文の書き方」の集中講義の際に、講師へ「どうやって最新のエビデンスを集めているんですか?」という興味深い質問がありました。ちなみに講師は文献500超え、Scopusでのh-indexが54かつ現役バリバリという神です。回答は以下のとおり。

「最近はEvidence Alertsに頼りっぱなしだなぁ」

Evidence Alertsはマクマスター大学のプロジェクトのようです。独自に選抜された 121 premier clinical journals(脊椎専門誌からもSpine J、Spineが選抜!)に掲載された論文のうち、手練れのスタッフと3人以上のワールドクラス臨床家パネルが「切実さ」「知らせる価値」を7点満点で採点して、4点以上の論文のみをストックしています。何とストックされる論文は全体の1/10未満ということで、かなり洗練されます。そして新規ストック論文を通知してもらうこともできますし、データベースとして自分で検索することもできちゃいます。

通知に関してはまず個人情報を登録し、続いて以下

 Relevance cut-off score    「切実さ」何点以上が欲しいか     
 Newsworthiness cut-off score  「知らせる価値」何点以上が欲しいか
 Email alert frequency     通知頻度
 Populations          興味対象の年齢層
 Disciplines            興味分野

を入力するだけでOKです。個人的には脊椎の文献しか興味がないのですが、DisciplinesにSpineがないため、Head and Neck、Neurosurgery、Orthopaedicsを登録しています。 すると脳や他の整形外科論文も通知がきてノイズが多い。でも2-3日毎に数本通知がくるくらいだし、これだけは!という論文を逃さずに済みそうなので、とても素敵なシステムです。無料ですし、やらない手はないでしょう。これ使えばディスる頻度少なくなりそうなので、今後「1人抄読会」に活かせるなぁ…