術後創部感染(SSI)は脊椎固定術において極めて切実な問題だと思います。予防についてはガイドラインも出ています(Mindsガイドラインライブラリ参照)が、どう治療するのが正解なのでしょうか。教科書的には「開けて洗う+抗生剤」が基本だと思いますし、誰も異論はないでしょう。ただ、その後持続洗浄するしない、陰圧閉鎖するしない、などバリエーションは多い。一方開けずに抗生剤だけでいける例もあるかもしれません(過去に4例深部SSIを経験し、ラッキーにも2例は開けずに治癒しました)。そこで臨床疑問がひとつ

 SSIの最善な治療法は?

今回はこの臨床疑問についてPubMedで網羅的に検索してみようと思います(具体例として正しいかはさておき←個人的事情もあり…)。順序としては

 ① PECOにする
 ② P軍団をつくる
 ③ E軍団をつくる
 ④ P+Eで検索


が基本でしょう。①としてまず上記CQをPECOってみます。いろいろできると思いますが、例えば
 
 P 脊椎固定術後SSI
 E 治療法X+抗生剤
 C 抗生剤のみ
 O 感染の治癒

などでしょうか。続いて②P軍団をつくる。これは「脊椎固定」「SSI」にわけて検索式をたてて、最後にandでくっつけます。「脊椎固定」「SSI」の検索式はMeSH or Entry Terms (or Key words)と作ります。続いて同様に③E軍団をつくる。今回は治療法Xは決めないので「抗菌剤」だけにしてみます。最後にP軍団とE軍団をandでつなぐと検索完了です。

SSI検索式

 赤 P 軍団(脊椎固定 and SSI)and E軍団(抗菌剤)
 黄 E 軍団(抗菌剤)
 緑 P 軍団(脊椎固定 and SSI)
 青 「SSI」
 紫 「脊椎固定」

枠の右の数字がHIT数ですが、例えば「脊椎固定」だけだと33300件もHITしますが、「SSI」とandでつなぐだけで1322件に絞れます。さらに180万件もHITする「抗菌剤」とつなぐと337件まで絞れます。この数なら全部Checkしてもそうめちゃくちゃな時間はかかりません。

Key word検索でもとりあえず用は足せるかもしれませんが、学会会場で「あなたの発表先行研究でてますよ」「僕の論文読んで勉強してないんですか?」などと足をすくわれないためにも、PECO検索はオススメです。肝心の検索結果についてはまた後日まとめて報告しましょう。