「腎機能障害(CKD;ステージ3以上)がある骨粗鬆症の薬物治療」のReview3本目、また2011JBMR(2018IF5.7)掲載の論文です。今回もNEJM様に載ったFREEDMという大きな研究のサブグループ解析、本論文Top journal→サブ解析JBMRってのが王道なんでしょうか。

Effects of Denosumab on Fracture and Bone Mineral Density by Level of Kidney Function

研究疑問  :デノスマブの効果は腎機能によって異なるか?
研究デザイン:RCT(のサブグループ解析)
セッティング:世界多施設(何施設?)

P1 骨粗鬆症女性 eGFR≥90ml/min 842人
P2 骨粗鬆症女性 eGFR60-89ml/min 4069人
P3 骨粗鬆症女性 eGFR30-59ml/min 2817人
P4 骨粗鬆症女性 eGFR15-29ml/min 73人
I デノスマブ 60mg/6M×6
C ブラセボ/6M×6
O 主要 :新規椎体骨折(画像的)
   副次 :他の骨折/大腿骨頚部骨折までの時間
      骨密度、骨代謝マーカー
安全性:有害事象など

【方法の詳細】
・包含基準の詳細
 - 腰椎もしくは大腿でBMD-2.5~‐4.0
・除外基準
 - 骨代謝異常、骨粗鬆症治療歴など
・5歳で区切った層別クランダム化
・全員にCa1000mg/日、VD低いとVDもついか
・椎体骨折は放射線科医が(やっぱり)Genant分類で評価
・骨密度は腰椎を毎年、大腿を3Yで測定
・代謝マーカーはCTXとPINP
・解析対象はITT
・主解析は年齢層を調整したロジスティック回帰
*細かな解析法は割愛

【結果と結論】
結果は各Pに共通してデノスマブは骨折抑制とBMD改善に効果あり、有害事象にI/C差はなく、交互作用のP値も有意ではなかったので 腎機能に関係なく、デノスマブは効果的との結論。ちなみにプラセボを基準としたデノスマブの新規骨折発生オッズ比は
P1 0.33 (-0.16, 0.66)  ←下限誤記載?
P2 0.23 (0.15, 0.34)
P3 0.38 (0.26, 0.59)
P4 0.31 (0.02, 5.08)
と、軒並み1/3くらいに発生が抑えられたとの事。

【批判的吟味】★★★★★
JBMRでも誤記載あるんだな~と思うと、ちょっと自分の論文心配になってきます。この結果みたらデノスマブ使いたい気は確かにしますね。RoB1は、

1.割付けの盲検化 Unclear
2.割付けの隠蔽化 Unclear
3.参加者/治療者の盲検化 Low risk
4. 評価者の盲検化 Low risk
5. アウトカムの追跡 Low risk
6. 選択的な報告 Low risk

と、RCTとしての質は高いです。NEJMに載るくらいだから、割付の盲検化と隠蔽化も絶対ちゃんとしてるはずですが、元論文にも、簡易版プロトコルにも詳細がみつけれなかったのでunclear。P各群でのI/C別欠測数はわからないですが、そもそもの追跡割合が94.7%もあるので、「アウトカムの追跡」はLow riskにしました。

【コメント】
NEJMでも、本文中には欲しいdata載ってないことが多いのは意外。約10年前だからか?やってみて痛感しましたが、1人だと結構悩みます。SRはやっぱ最低2人で独立してやって、擦り合わせないと絶対だめですね。いよいよナンチャッテSRに優しくできなくなりそう…にしてもやっぱり椎体骨折の判定はGenant分類、ちゃんと知っとかないと。終わったらもと論文読みます。明日までのあと1本...やばい…ミーティング準備もあるのに…