臨床での悩みも尽きず、現実逃避も兼ねて論文執筆指南本を読んでいます。そこで紹介された興味深い論文について。Scientometricsという雑誌(2018IF2.8)に2007年に掲載された「自己引用はどれくらいご利益があるか?」という論文。PubMedでは引っかからなかったのですが、Webから無料で全文読めました。方法論は抜きにして概略だけ…

Does self-citation pay?

【内容のまとめ】
・ノルウェーの文献DBの6万論文(70万引用)を解析
・1著者の執筆数は平均7本
 - 被引用回数は85回
 - うち自己引用は10回(12%)
・activeな著者ほど自己引用が多い(相関係数0.64)
・自己引用すれば被引用も増える傾向あり、1回の自己引用で
 - 翌年1.03 (0.64, 1.42) 回被引用増
 - 4年で2.83 (2.00, 3.68) 回被引用増 
 - 10年で3.65 (1.13, 6.19) 回被引用増

【コメント】
以下紹介する本では、自己引用の動機を以下のように紹介しています。
・議論を展開するうえで必要
・被引用数を増やしたい(h-indexあげるため)
・内容をよく知っているので引用が楽
・自分の専門と実績を示す
 - 読者がわざわざ調べる手間を省く
 - 似たような研究者とつながる

そして、「自分の研究を引用したからといって、恥ずかしがることはない」と自己引用を勧めています。大学院の「論文の書き方」の講義でも、講師先生が「自己引用することは真面目に研究していたら必然」といった旨話されていました。実利(被引用が4年で3件増える)もあることですし、今後実績増えたら是非自己引用してみようと思います。といいながら疫学勉強し始めて3年ちょっとで、まだ筆頭著者の論文通らずですが涙。臨床戻って1年3ヶ月で原著3本完成して、共著1本通って4本投稿中、来年にはきっと自己引用できるようになっているはず…