二択で迷ったらアグレッシブな方を選べ

本ブログのコンセプトは 「外科系臨床医に臨床研究について知ってもらう」です。自分で勉強したことを備忘録として気ままに書いていますので、情報の真偽については責任を負いかねます。また専門性が高い方にとっては内容が浅い点、分量が多くて読み辛い点もご了承くださいませ。

カテゴリ:臨床研究 > 論文投稿用資料

先刻(臨床復帰してからの)論文6号をようやくBJJに投稿できました。これまでのところ1勝11敗と悲惨な成績…で現在これで5戦進行中。何とか勝率3割に載せたいのですが全然通りません涙。論文投稿数が爆発的に増えている現状ではこんなもの?それとも投稿先がズレている?ネタがズレている?論文の構成に問題が…いずれにしろもうアラフォーで立ち止まる時間はないので、兎に角前に進んで経験を積むしかありません。

というわけで、自分の論文だけでこの2年でもう17回投稿する羽目に…それなりにノウハウも身についてきましたが、その過程でそれアカンでしょ!というものを含めたくさん失敗しています。生来ドジなので自分でもある程度諦めているのですが、少しでも減らせるようにこれまでの失敗体験をまとめておこうと思います。恥ずかしいですけど、思いつくもの全部…

【Cover letter付け忘れ】
雑誌によって「そもそも不要」「投稿時に直接入力」「Fileをup-loag」のパターンがあるようなのですが、調節入力する雑誌でCover letterはここ!みたいな案内がなくスルーしてしまいました。その場合は「コメント欄」みたいなところに入力するみたいです。

【Fileの順序間違い】
修正点に気付いて原稿をup-loadし直した際にやっちゃいました。必須Fileの順序は決められた順に自動で並ぶでしょ!という早とちりです。今は最終確認PDFで順序に違和感ないか必ずcheckしています…

【Corresponding author変更で操作不能に】
ご指導いただきつつ書いている論文の場合、メンター先生にコレスポをお願いしています。具体的には、投稿準備してcheckしていただいた後バトンタッチです。が、最終確認前の著者情報入力段階でコレスポ~を自分からメンター先生に移動してしまい、操作不能になることが複数回ありました涙。

【著者情報の間違い】
多施設研究で、面識がない先生とメールベースで相談や原稿のcheckをお願いすることがあります。その際に、名前の読み方がわからない!ことが結構あり…(ほんと日本語って難しい)。読み方教えてください!とか聞けないので、必死でWeb情報や文献情報から探して裏をとるのですが、それでも間違えたことがありました。幸い投稿前に自分で気づいて事なきを得ましたが。あと所属の英語表記とかも同一施設でもバリエーションがあり、Web調査では限界があります。ので、ご本人にメールで確認するのですが返答ないことも多く…リマインドしても返答ない場合は正しい!と考えて先に進むしかないのですが、一抹の不安が残ります。

【共著者の問題】
雑誌によっては結構著者制限があるので、共著者の資格がある方を全員共著にすることはできません。ので、貢献度順に共著者/協力者を決める必要があり。で、最初から共同研究者の先生の中から選別せざるを得ない状況に陥ってしまい…という状況下で、途中参加の先生を協力者と勝手に判断してしまい、投稿後にいや共著でしょという。これは簡単な問題じゃないので、研究開始時点で投稿先を想定しないとダメ、投稿前に関係者全員に確認しないとダメだと強く反省しております。

【引用文献記載法の間違い】
これは雑誌毎に細かく違っていてホント迷惑なのですが、何回か編集部からダメ!と差し戻されました。英語校正を出す際に、すべて「フォーマット調整」までお願いするプランにしているのですが、雑な校正者がいて結構間違っているのです。業者に文句言ったり、やり直してもらうのにも日にちがかかるので、自分で直した方が早い!と自分で直しました。投稿先は限られていますし、大分慣れたのでもう依頼は単純な文法のcheckだけにしようかなと思う今日この頃…

今後は投稿の度にこの記事を見直して、襟を正そうと思います。そしてまた間違ったら書き足していきます。さ、次の論文7-8は大きな仕事なので頑張らなくっちゃ!

方法論的には十分勝負できる!と信じせっせと論文を書いて投稿しておりますが、私が未熟なのか(なんでしょうね涙)、コロナでライバルが多い(空いた時間で論文書く人が増えている)からか、苦戦しております。共著ふくめ8本投稿して、3勝14敗1分(←Revise中)…勝率1割7分では阪神でもローテーション守れない…

それはさておき、悲しいかな先日Eur Spine JournalにKickされた論文について、「Transfer deskに相談してみませんか?」という提案がありました。出版社のSpringer Natureの担当者が、2600ある雑誌から次の投稿先を探してくれると。そういえば以前共著でお手伝いさせていただいた論文でもそんなことあったな。姉妹紙へのtransferの提案について記事にしましたが、その時は「ボタンさえ押せば、そのままReviewにまわすよ?何ならaccept後に掲載料とらないよ?」という至れり尽くせりの提案。結局蹴って迷子になりつつありますが…それとは違って、雰囲気的にはただ紹介するだけ?査読で(申し訳ないですが)Reject出したとき、最終判定がReject, do not transferになっていることが多いので、 Reject全員にこの提案があるわけではなさそうです。が、応じたらacceptが近づくわけでもなさそう。まぁこれも経験!と思い、共著先生にご許可いただきtransferボタンをポチリました。すると翌々日には返事がきました。候補を書きますと

1. Scientific Reports (IF4.0, APC: USD 1990) 
2. BMC Musculoskeletal Disorders (IF1.9, APC: USD 2490) 
3. Journal of Orthopaedic Surgery and Research (IF1.8, APC: USD 2390) 
4. Archives of Orthopaedic and Trauma Surgery (IF2.0)

の4誌でした。やっぱり投稿アシストとかじゃなくて、紹介してくれるだけか…まー返事早かったし、害はないのでいいんですけど、テキトーだしあまりメリットもなさそう。ESJ蹴られてSciRepは無理でしょ…てかopen誌高すぎる...研究費とかではなく、自腹で出すのはちょっとキツイです。だからお金持ち中国からの投稿が多いのか!?ちなみに私はこの中なら4.一択です。だってお金ないもん。さ、挫けず頑張ろう。

続報:結局全然関係ないところに再投稿進めてます。

最近は執筆活動に勤しんでおり、やっと論文4号が完成しそうです。そうこうしているうちに、BJJにKickされて、Spine Jに出していた論文3号(ある要因Eと重大アウトカムOの関連性の検証)が4ヶ月で返ってきました。結果を要約(意訳?)しますと…

査読者#1 副編集長
・面白いけど、「因果」ではなく「関連」
 - 交絡調整がちょっと足りない
 - ベースラインに差がありすぎるので、「因果」とは言えない
 - Eを治療したらOが改善できる!とは言えない
 - でも読者はそう誤解するかも
・「関連」でもそれなりの価値はある
 - Spine Jには届かないので、NASSJが適当
・Table 1.にP値載せて

査読者#2
・交絡Aの定義を変えたらより良い
・Eの治療法をもうちょっと紹介して
・Eを重症度で層化できたらよりインパクトある

というわけで、姉妹紙へのTransferという判定になっておりました。投稿料自腹切って4ヶ月待ったのに、コメントも結果も肩透かしで残念です涙。ぶっちゃけSpine Jには「関連」すらみれていない研究たくさん載っていますし、査読者#2はいい感触だったのに。研究の中身の批判は有難いですが、ネタで落とすなら投稿料払う前にkickして欲しかったし、4ヶ月も待たせるのはちょっとひどい…論文1号も副編集長に落とされたし、観察研究で関連性追うネタには彼(彼女?)が大きな壁になりそうです。今後Spine Jの投稿先序列は下げるしかない涙。

ちなみに調べてみると、NASSJはどうやら今年発刊されたOpen journalのよう。IF2.0-2.9を目指す!などと結構力が入っている様子(Spine J自体がIF3.2程度)です。投稿の体裁かえずにポチったらそのままtransferできるみたいですし、掲載料も免除してもらえそうだったので、もういいかな?とちと弱気だったのですが、教員先生方からは「蹴りなさい」と妥協ないアドバイス。意を決して先刻「Decline to transfer」をポチったら、すぐに「進捗状況」が「Reject」に変わって寂しくなりました。

さ、腐らずまたSpineに投稿準備だ!それにしてもOpenの姉妹誌めちゃ増えてる…ちょっとまとめてみようかな。

お手伝いしていたCochrane review(CR)がついにAcceptされました(2019IF7.9)。大学院では通年でCRのプロトコルを書いて、コクランジャパンの重鎮に添削していただきながら実際にTitle登録を目指すガチな実習があります。私も3年前は結構本気で頑張って、(自分的には)結構いいところまでいって塩漬けてしまったので、非常に感慨深いです(Hさんにホント感謝)。ちなみにCRの流れは

 ① Title登録
 ② Protcol論文の発表
 ③ Title/Abstractで一次スクリーニング
 ④ 本文で二次スクリーニング
 ⑤ データ抽出とRisk of Bias評価
 ⑥ 解析
 ⑦ 論文化

になります。なかでも大変なのが①Title登録。Cochraneは8つの大グループと50ちょっとの小グループで構成されています。CRをやるためには、A4で10枚くらいの申請書を作って、それを該当する小グループ(CRG)に投稿するのが第一step。そこで「コレはCRする意義があるな」と認めてもらえれば、無事「Title登録」され②に進めるわけです。②以降はCRGが検索式みてくれたり、色々先導してくれて、根気よくついていけば⑦まで約束されます。すなわち一旦Title登録してしまうとCRGにもかなりの負担がかかるため、そう簡単には登録してもらえません。レビューチームにCR経験者が居ないと投稿すらできないかなり狭き門。

ちなみに実習中に登録できたのは(高名な先生が共著に入るのに)20人くらいいて2人だけでした。私はrejectにはならず、CRGの末席に加えてもらったり、謎の期待を抱かされたまま、「でもこっちのCRGの方が妥当じゃない?」とCRG3つたらい回しになって時間切れ。優先しなきゃいけない課題研究に本腰入れるために塩漬けちゃいました。

本研究では私は偉そうに2ndにしてもらっていますが、実際に労力割いたのは①で(なんちゃって)専門家として研究の骨子に少し意見したのと、③と、④⑤の半分くらい。ほぼ筆頭著者のHさんの努力の賜物です。出来上がった最終稿69Pの重みは、そのまま自分も頑張らなきゃ!という刺激になりました。現在あと10以上の論文に関わらせていただいているので、それらに目途が立つまでは挑戦できません。なんとか夏くらいまでに身辺整理して、CRに再挑戦したいです。それで結局Title登録できなかったら、そのままJBJSでリベンジを…いずれにしろ超タイヘンだけど、根気と努力さえ惜しまなければ、十分勝負になるはず。
原さんCochrane



ついに臨床に復帰して最初に書いた1号論文が5誌目のSpineにacceptされました!先日Major revisionの概要を記事にしましたが、その後1ヶ月でMinor revisionでかえってきて、回答したら10日でacceptのメール。最初に書いた論文だし、苦労したので感慨深いです。論文化してからこれまでの長旅をおさらいしますと…

2019年   7月 JBJSに投稿 Reject (2ヶ月)
10月 OACに投稿 Reject (3ヶ月)
2020年   2月 CORRに投稿 →Kick (1ヶ月)
  3月 Spine Jに投稿 →Reject (3ヶ月)
  7月 Spineに投稿
  9月 Major revison
10月 Minor revision
11月 Accept

1年3ヶ月ちょっともかかってしまいました。最初はイキッて記事にしていたところ、徐々に意気消沈して記事にすらしてない…Major revisionの回答が本文より多くなり(A4 9枚)、ホントにこんなに要るの?と思いきや、既に業績を積み重ねている優秀な同期から「最初はそう思うけど、それが普通っすよ」「慣れますよ」とたしなめられたり。相当勉強になりました。これで(ほぼ)0が1になりました!ので、今後はもっと発信できるよう精進します。

ちなみにMinor revisonの指摘は2つで、「折角の結果だからもっとアピールしたら?」「一般化可能性についても触れて」というもので、そう苦痛なく回答できました。

さて、投稿中の2号(Spine査読、4ヶ月半)、3号(Spine J査読、2ヶ月)はどうなるでしょう。常に筆頭論文2本は査読中という状況を維持せよ!という先人のお言葉もあります。どちらか返ってくるまでに4号投稿してしまわないと、年内には投稿予定できるでしょうか。でもコロナで投稿数激増えで、今出しても狭き門というウワサも…でも進むしかない…
Spine_accept_20201110

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