二択で迷ったらアグレッシブな方を選べ

本ブログのコンセプトは 「外科系臨床医に臨床研究について知ってもらう」です。自分で勉強したことを備忘録として気ままに書いていますので、情報の真偽については責任を負いかねます。また専門性が高い方にとっては内容が浅い点、分量が多くて読み辛い点もご了承くださいませ。

カテゴリ:脊椎系雑誌への投稿資料 > 脊椎インパクトファクター

おかげ様で最近地道な研究活動を少しずつ知っていただけるようになり、プロジェクトや講演にお声がけいただく機会が増えてきました。ただ平行して同志の旅立ちなどで臨床も忙しくなり、完全に詰んでブログを開く暇もなく…

ですが、今年のIFはさすがにcheckしてまとめないと!と一念発起して久方振りに記事を書きます。まずは脊椎系の雑誌
脊椎系IF2022
やっぱり脊椎系の雑誌は殆ど変化ないようです。歴史はSpine、Eur Spine Jで引用はSpine Jでしょうか。JNS-Spineの勢いがもう一つ?Asian Spine Jが復活し、Neurospineが安定しつつあるのは何か韓国に秘策がありそう。JOR-Spineが認知されつつあり、JSS(中国)は謎…あとついにSSRRにIFがついたので、ここからの躍進に期待。続いて整形系雑誌(恣意的に抽出)では
整形系IF2022
全体的に少しIFを落としつつも、BJJ系が躍進?SJRではついにJBJSをこえて、BJRとBJJ Openもそこそこの位置を確保してます。JBJSのOpen誌はどうなるのかなと思いましたが、意外と認知されている模様。JBJS、BJJにCORRが続く構図はかわらず。脊椎系の研究をとってくれそうな神経外科系では
神経系IF2022
NeurosurgeryやNeurosurgical Focusに載ったらウレシイですね。NMCがSJRでQ1に昇格し、地位が築かれつつあるのでしょうか。最後に完全に興味で選んだ総合誌
総合誌IF2022
SJRにするとJAMAとかBMJが大分下がるの違和感。IFはやっぱりとんでもないことになってます。今年もLancet>NEJMなのか…各競合誌のOpen Journalはやっぱりそこそこの位置に。自腹でAPC払うのはキツイけど、研究費あるうちに通してみたいです。

というわけで今年は
①ワンチャンス BJJ、EclinivcalMedicine、JAMA Network Open
②本命 Spine、Spine J
③対抗 Eur Spine J、Scientific Reports
④何とか PLoS One
⑤最後の砦 Neurospine、SSRR


あたりで勝負していこうと思います。いつかBMJとか出してみたいですが…の前にお引き受けした仕事ちゃんと形にしていかないと涙

さて、先刻情報通のロンドン留学中の同期の誉れから、IFが解釈できないくらいインフレしている!と速報をいただいたので、Spine系だけでもCheckしてみます。SJRも2021年版になってるので併せて改訂。
脊椎IF2021

脊椎系の雑誌は殆ど変化ないようです。コロナあまり関係ないから引用もかわんないんでしょうね。Neurospineが踏みとどまって少しずつ存在感増えている印象。もうCSS(J Spine Disord Tech)より完全に優先されそう。GSJは飽きられてきた?歴史からするとSpineなんでしょうけど、もうTSJの方がインパクトが上なんだろなぁ。JOR-Spineが急上昇。謎の中国の雑誌が増えてる…

ちなみにここに出したいな~と思うところでは

 JBJS 5.3 →6.6
 OAC 6.6 →7.5
 BJJ 5.1 →5.4
 CORR 4.2 →4.8
 Neurosurgery 4.7 →5.3

とちょっとずつ上昇。JBJSとBJJにはまだちょっと差があるんすね…あと個人的に気になるところとしては
 
 JOSR (OA) 2.4 →2.7
 PLOS One (OA) 3.2 →3.8
 BMJ Open (OA) 2.7 →3.0
 Sci Rep (OA) 4.4 →5.0
 Cochrane Reviews 9.3 →12.0
 NMC (OA) 1.7 →2.0
 World Neurosurg 2.1 →2.2
 JAMA Network Open (OA) 8.5 →13.4
 Rheumatology 7.6 →7.0
 
といったところでしょうか。ちなみに4大誌はNEJM 176.1、Lancet 202.7、JAMA 157.3、BMJ 93.5...なんか倍になって確かにもう意味不明。計算方法が2020年にonline firstベースに移行したのと、コロナ関連の文献掲載数でこうなっちゃったんでしょうね。今後いよいよIFはアテにならなくなりました。何を基準に投稿先選んだらいいんだろ。どこに出したら読んでもらえるんでしょうか…とはいえIF高い雑誌に載ったらウレシイですけど。

とりあえず学会の動画投稿が終わり、外来まで少し時間があるので学会のお仕事をしていると、臨床研究仲間から「2020IFでましたよ」と連絡が。とりあえずSpine系だけでもCheckしてみます。SJRも2020年版になってるな…併せて改訂。
2020IF脊椎
うーんコロナで論文出版数が増えたから?例年より更にIFがインフレしている印象。だいたい1ずつくらいUpしています…ってNeurospineおかしなことになってる!まさかのSpineと同等に...GSJが登場した際もいきなりIF3近くついて奇妙なことになっていましたが、それを上回るインパクト。でも事実は事実なんで、投稿数増えるだろうな~。ちゃっかりお手伝いした論文が昨年掲載されているので、ちょっと嬉しいかも。個人の独断で総括しますと、東西の横綱Spine JとSpine、JNS-Spineが大関、Eur Spine Jが関脇でGSJやNeurospineが次場所小結って感じでしょうか。ちなみに私が主戦場にしたいところでは

 Journal of Bone & Joint Surgery 5.3
 Osteoarthritis and Cartilage 6.6
 Bone & Joint Journal 5.1
 Clinical Orthopaedics and Related Research 4.2
 Neurosurgery 4.7

とやっぱり軒並みインフレ。BJJ(R1査読中)通らないかな…あと個人的に気になるところ(査読員、投稿中もしくは投稿する可能性あり)としては
 
 JOSR 2.4
 PLOS One 3.2
 BMJ Open 2.7
 Sci Rep 4.4
 Cochrane Reviews 9.3
 Journal of Urology 7.5
 Neurologia Medico-chirurgica 1.7
 
といったところでしょうか。全体的にOpen誌はIF高くなっている気がします。ちなみに4大誌はNEJM 91.2、Lancet 79.3、JAMA 56.3、BMJ 39.9...まぁこれらは異次元なので別として、IFは狙って高くすることができます。数字が大分変動しているのは計算方法がonline firstベースに移行したからとの事ですが、ちょっときな臭くなってきました…今後何を基準に投稿先選んだらいいんだろ。どこに出したら読んでもらえるんでしょうか?Top Journal以外はどこ出しても一緒な気がしてきたなぁ。早く形にして次に向かった方がいいのかもしれません。さ、仕事ひと段落ついたから帰ろっと。帰って続きだけど…endless...でもドMなんで死にません…

やっぱりブログ再開前の大分旧い記事を未だに結構みていただいているようなので、最新の雑誌格付けをアップデートします。脊椎の臨床研究を載せてくれそうな雑誌を独断で選んで、SJR順に並べてIFつけて掲載。こうやって振り返ると、今回紹介しただけで28雑誌も!あります(多すぎ…)。脊椎関連でもaudienceが全人類かつ質が高い研究ならNEJM、Lancet、JAMA、BMJも夢ではないです。が、現実的なところでまずは整形全般の雑誌から。
整形外科系2019
まず最初に目指したいところはJBJS、BJJ、OAC、CORRですね。この4誌が私的には脊椎投稿先四大誌です。ダメなら次は以下脊椎専門誌かなぁ。
脊椎専門誌2019
四大誌ほど強い雑誌はないものの、歴史あるSpine、JNS-Spine中心にESJ、Spine Jあたりまでが脊椎専門誌のトップ誌ということでしょう。新興のGSJ(AOSpine機関誌)にIF2.7がついてるのが興味深いです。ASJはIFついてなかったっけ。ほかNeurospineやSSRRがSJR格付けに登場していました。SSRRの躍進に期待(じゃあ投稿しろよ!という声はさておき)。最後に神経外科系
神経外科系2019
NeurosurgeryやNeurosurgical Focusは結構強いですね。でも日本で脊椎やっている人には馴染みが低そうなので、ここ頑張るよりは脊椎専門誌の方がいいか。日本脳神経外科学会の機関誌(NMC)ってIF1.8もついているんですね~などという現実逃避はこのくらいにして、さぁ4本目の原著執筆開始です。目指せJBJS!って書き始めると宣言して何日経ったんだろう…時間が経つのは本当に早いです。

ブログ再開前の大分旧い記事を未だに結構みていただいているようなので、ちょっとアップデートして載せておきます。2018年のIFをもとに、Orthopedics Top50のうち、脊椎系の臨床研究を載せてくれそうな雑誌を独断で選びました(JNS-Spineだけついか)。
IF2018
そして上から順に「目指したい」「勝負ライン」「ここは引っかけたい」「最終ライン」と、更に独断と偏見で線引きしています。こうやってみると「目指したい」以外のカテゴリのCHI(中国)の躍進は半端ない。また、「目指したい」にはJAPとCHIは入っていません(CORRにKORが)。分母が違いすぎますが、中国には何となく負けたくないと思うのは私だけでしょうか汗。

国内へのアピールであればJOSやSSRRも狙い目、Neurospineなども今後の発展に期待です。Pain系や骨代謝系、腫瘍系など手を広げればさらにたくさんの選択肢。こうやってみると受け皿は相当数あるので、兎に角論文たくさん書いて、実力と実績を積み重ねるのが本当にやりたい(やらなければいけない)研究の近道になる気がしてきました。

というわけで、論文書くぞ!臨床との折り合いつけながら…

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